長野日仏協会は、「日本とフランス、ならびにフランス語圏諸国の人々との交流を通して、相互のより一層の理解を深める」ことを目的としています。
長野日仏協会

フランス語サロン上級クラス 2022年9月報告

上級 月3回 月曜日 13時30分~15時
場所 ふれあい福祉センター他

 フランスのニュース記事を読んで理解を深め、自分の意見を述べ合う授業です。
 扱うテーマは世界中の政治、社会問題、文化など様々で、視野を広げ多くを学ぶことができます。
 以下は5月~8月の内容となります。(杉浦)
  • Des expressions qui nous viennent de l'Histoire (30 mai)
     歴史由来の表現の数々
  • Pourquoi faut-il «toucher du bois» pour conjurer le mauvais sort ? (6 juin)
     悪運を払い除けるために、なぜ「木をさわる」べきなのか?
  • Elizabeth I, précurseure de l'État-providence (13 juin)
     エリザベス一世は、福祉国家の先駆者だった。
  • Si l'on peut boire du bon vin aujourd'hui, c'est aussi grâce aux Anglais (27 juin) (4 juillet)
     私たちが今美味しいワインを飲めるのは、イギリス人のおかげでもある。
  • Vacances d'été : ≪M'en fous du Covid-19≫... Pour ces futurs voyageurs, le déni de la septième vague de Covid-19 (11 juillet)
     夏のヴァカンス:「コロナなんてもう関係ない」と、旅行を計画する人たちはコロナ第7波を否定する。
  • Le ciment plombe la lutte contre le changement climatique (25 juillet)
     セメントは気候変動との闘いの邪魔をしている。
     (セメントから作られるコンクリートは、地球上で水に次ぐ2番目に多く使用されている物質)
  • La population mondiale devrait atteindre 8 milliards d'humains le 15 novembre prochain, selon une projection de l'ONU. Faut-il s'en inquiéter ? (1 août)
     国連の統計によれば、世界の人口は11月15日に80億に達するであろう。これは憂慮すべきことなのか?
  • L'incroyable influence de notre langue sur notre représentation du monde (8 août) (22 août)
     私たちの言語が現実認識に及ぼす、信じられないような影響について

*見学のお問い合わせは、両クラスともに下記にお願いします。
杉浦 真理子 sugibonjour@ybb.ne.jp

 

上級クラスの授業で 上村 明子

 8月8日、22日のテーマは
L'incroyable influence de notre langue sur notre représentation du monde
私たちの現実認識に,私たちが使う言語が信じられないほどの影響を与えている
 副見出しは、
バイリンガルの人たちの中には自分が異なった2つの人格を持っているような気がする人がいる でした。
 DominiqueやBernadetteは自分が日本語を話しているときとフランス語を話すときとでは違った性格が現れると感じるそうです。
 時間と空間の関連
 現実認識と使用言語の関係の例の一つとしてオーストラリア先住民の一種族Thaayorreが使う言語があります。その言語では方角を表す言葉が大変重要とされています。彼らは挨拶を交わす時、フランスでのように体調を尋ねたりしません。(ところでComment ça va?にも深い歴史があるのだそうです。)話し相手がどちらの方角に行くかということが大切なのです。そして相手はその方角を正確に東西南北で答えます。このような慣習をもつThaayorreはとても若いうちから空間の中で自分の位置を的確に知ることができるのです。
 また彼らは時間を東から西にという方向で表します。例えば話す人が南を向いているとすると時間は左から右へと表示され、東を向いているとすると体の前面から背後へと流れます。フランスやイギリスの多くの人々は時の流れを左から右へと表します。そのため彼らの場合の時間は体の位置が変わっても左から右に流れます。Thaayorreの場合、基準はその人であり時間の流れの方向はその人によって変わることになります。その世界観はフランス人やイギリス人とは違っているようですが日本人とも大分異なっていると思います。
 Thaayorreの人が真っ平らな赤茶けた荒野に一人立っていてどこかを目指してまっすぐに歩きはじめる姿が目に浮かんで来るようです。
 しかし研究者によれば、現在ある約7000の言語がこの世紀のうちに半分無くなってしまうと考えられています。その世界観も失われてしまうのでしょうか。